書面を作成していない贈与は、いつでも取り消しすることが出来ますが、履行がすでに終わってしまった贈与は、原則取り消すことは出来ません。

口頭でした贈与であっても、まだ履行していなければ、いつでも取り消しが可能ですが、既に物や金を引渡して、履行が終わってしまえば、取り消す事は出来ません。あげたものは返せとは言えないということです。もらった方からすれば、もらった物はどう使おうと自由ですし、それを取り消されて戻せと言われては、出来ないことも多いと考えられます。

具体的に履行が終わった贈与とは、動産については、引渡しが済んでいることであり、不動産ついては、移転登記がされたことをもって言います。

登記がなくても、不動産の引渡しが終わり、贈与された人（受贈者）がそこに住んでいれば、履行が終わったと考えられます。
また、権利証と言われる登記済証を交付すれば引渡しが終わったことになります。

現金であれば、贈与者の支配から離れて、もらった人が自由に支配、処分出来る状態になったことを言います。

一定の要件のもと、取消が出来る贈与もありますので、詳しくは当相談所にお聞き下さい。

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